仕事の哲学を読む

ドラッガーは、あまりに漠然とした部分が多いが、でも、なるほどと感心させられる言葉が多い。学校の教科書が正しいという意味で、正しい。書名は「仕事の哲学」である。ドラッガーがこの本で説くのは、知的活動の主役である人間を十分に活性化させることの重要性である。組織全体が活性化するためにも、トップは最高の成果をあげられるような仕組みを確立すべきであると述べる。彼のさまざまな本の言葉があつめられている。

以下は、Webで見た書評からの整理引用である。わたしの理解と記憶のためである。

★成果をあげるための五つの能力
成果をあげるための実践的な能力は五つある。
第一に、何に自分の時間がとられているかを知り、残されたわずかな時間を体系的に管理する。
第二に、外部の世界に対する貢献に焦点を合わせる。
第三に、強みを中心に据える。
第四に、優先順位を決定し、優れた仕事が際立った成果をあげる領域に力を集中する。
第五に、成果をあげるよう意思決定を行なう。
・・・・・・・・『経営者の条件』

★自らの強みに集中せよ
不得手なことの改善にあまり時間を使ってはならない。自らの強みに集中すべきである。 無能を並みの水準にするには、一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーと努力を必要とする。
・・・・・・・・『明日を支配するもの』

★価値観に反する組織にいるべきではない
得るべきところはどこかを考えた結果が、いま働いているところでないということならば、次に問うべきは、それはなぜかである。組織が堕落しているからか、組織の価値観になじめないか らか。いずれかであるならば、人は確実に駄目になる。自らの価値観に反するところに身を置くならば、人は自らを疑い、自らを軽く見るようになる。
・・・・・・・・『非営利組織の経営』

★心地よくなったら変化を求めよ
日常化した毎日が心地よくなったときこそ、違ったことを行なうよう自らを駆り立てる必要がある。
・・・・・・・・『非営利組織の経営』

★上司をマネジメントする方法
上司をいかにマネジメントするか。実のところ、答えはかなり簡単である。
上司の強みを生かすことである。 ・・・・・・・・『経営者の条件』

★エネルギーとビジョンを創造する
真のリーダーは、人間のエネルギーとビジョンを創造することが自らの役割であることを知っている。
・・・・・・・・『未来企業』

★優先順位決定のための四つの原則
優先順位の決定には、いくつかの重要な原則がある。すべて分析ではなく勇気にかかわるものである。
第一に、過去ではなく未来を選ぶ。
第二に、問題ではなく機会に焦点を合わせる。
第三に、横並びではなく独自性をもつ。
第四に、無難で容易なものではなく、変革をもたらすものを選ぶ。
・・・・・・・・『経営者の条件』

★廃棄が新しい仕事を進める
古いものの計画的な廃棄こそ、新しいものを協力に進める唯一の方法である。アイデアが不足している組織はない。創造力が問題なのではない。せっかくのよいアイデアを実現すべく仕事をしている組織が少ないことが問題なのである。みなが昨日の仕事に忙しい。
・・・・・・・・『経営者の条件』

★時間からスタートせよ
成果をあげる者は、仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。何に時間をとられているかを明らかにすることからスタートする。次に、時間を管理すべく、時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして最後に、得られた自由な時間を大きくまとめる。
・・・・・・・・『経営者の条件』

ドラッガーはこの知識社会において、人が考えること、知的創造作業に時間を割き、集中することを説いている。以上、整理と要約。

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