アメリカで16歳の少年がChatGPTのアドバイスで自殺したらしい。
現代では、IT(情報技術)やAI(人工知能)は、二つの顔がある。ヤーヌス、ローマ神話の門の守護神。物事の始まりの神。頭部の前後に二つの顔を持つ「禁断の果実」だ。多くの恩恵
をもたらしてくれるモノだが、同時に、哲学的な観点からすれば、私たちは歩みを緩めるべきだと感じさせる。
AIが興味深いのは、誰もが危険を察知し、私たちを破滅させる危険性があると恐れ、開発を止めさせなければと思っても、止められないことだ。インターネットと同じだ。インターネットを止めるのはほぼ不可能。非常に危険で破壊的だとわかっていても、続けてしまう分野が世の中にはある。
今から数十年後、コンピュータは私たちの代わりに肉体労働
をするばかりか、知的労働もこなしている。
すると人間はどうなるか?
仕事は?
馬と同じ末路だな。かつては労働に馬を使っていたが、今で
は使わない。人間も馬と同じ道を辿るのか?
人間がいらない時代がくる。すると、資本主義自体も、成り立たなくなる。経済が人間の労働力を基本としたシステムから、機械化によって高度に自動化された無人システムにかわる。それは、どんな、経済社会になるのか、が、答えは出ない。
だが変化のスピードが早すぎる。猛暑、それも全世界的に。この異常気象も、国連の IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第6次評価報告書(2021年) は、「20世紀半ば以降の地球温暖化は、人間活動が原因である可能性が極めて高い(95%以上の確率)」 と結論している。特に、地球の平均気温上昇は、自然要因だけでは説明できず、人為的温室効果ガスが主要因とされる。
やがて、人間はいらなくなり失業率が半分になる時代がくる。今の労働人口の半分が働いていないとなると、別な社会のシステムが必要だ。それが、なにか。答えはわからない。資本主義も社会主義も、対応できない。成功している、あるいは働いている人が、そうでない人を養うなどは、人間の生物としての本質に反しているだろうし、持続可能とも思えない。モデルCがいる。持つ者と持たざる者の不平等が、大変なことになるだろう。狩猟採集時代、農業時代、工業時代、みな人間を単位としてまわるものだった。人間は、新しい時代の構成単位ではなくなる?
どんな時代になるのか?
少数の資本家と、テクノロジーと、膨大な無職者。映画ソイレントグリーンの風景だな。
AI時代とは、ひたすら効率を求めて、非効率のさいたるモノである人間を追放する仕組みになるな。
そんな時代をどう生きるか? 見当もつかない。幸いなことに、年齢的に、それは見なくてすむ。
今日は、かなり何年ぶりかの人間ドック。丁か半か。つい、眠れずに色々な心配をしている。